昨年に作った水辺の植栽を紹介します。
Y邸はとても素敵な日本家屋で、土間に用水路が流れ込んでいます。この用水路の隣には昔の池の名残があり、今回は建設会社のほうで実施した耐震工事の一環でコンクリートの擁壁を作り直しました。この無機質な構造を利用して、小さな小川を作り、岸に湿地性の植物を植えました。
コンクリートの直線的な構造の中に、石を突いて土留めとし、小川をつくりました。用水路の勾配を考慮し、配管を設置。用水路側にも石を据えて水位を少しあげることで、小川の流れが自然に作り出せました。ポンプなどはいっさい使わず、用水路の恩恵を存分に利用しました。小川の底には丸石を敷いています。石材はすべてY邸の敷地内にあったものを見つけてきて設置しました。
ここはもともともっと大きな池があった場所だそうです。用水路の構造をコンクリートで設置する前に池の泥を引き上げおいてもらったので、その泥を湿地の植栽に利用しました。用水路の水が流れ込んだところに蓄積した泥だったので、大変養分に富んでいるようです。
秋にはハナショウブをはじめ、多くの植物が大きくなっていました。今年も素敵なネコヤナギやハナショウブの花が咲いてくれたのではないでしょうか。
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